ossan活性化プロジェクトのツハラです。10万円というキーワードにめちゃめちゃ引っかかるなあと思い考えてみた。
そうだ。10万円配っていた時期があるからだ。
忘れもしない2013年9月20日、ついにドコモからiPhone5sが発売された。そのときドコモの2トップ戦略としてsamusungのGalaxyとSonyのXperiaを直前まで販売していた。でもね。ナンバーポータビリティがはじまってドコモから他社への流出が止まらないのが現状で当時SoftBank,auからiPhoneが発売されていたからね。iPhoneのブランド力もあったと思うけど当時はAndroid端末にも問題があったと思う。iPhoneの導入がドコモで決まったため、ドコモがSamsungと共同開発したOSがお蔵入りしたんだけどその辺の話はまた機会があればね・・・
ココに当時の買い替える理由のグラフがあるので参考にしてもらいたい。このドコモから他社に乗り換える理由で一番多かったのがiPhoneがドコモにはないということだったと記憶している。当時まだ言いたくても言えなかったのだろう。当時の会社の社長が
「リンゴのにおいがする」
とか言っていたからね。社員旅行の時期の変更も依頼されていたみたいで事実1か月あとになったしね。
2013年当時は圧倒的に商品力が安定していたと思う。もう当時はスマホのクレームが大変で毎日ビクビクしていたからね。もうスマートフォンなんて生活に密接しているから故障すると本当に困るだろうから当然の結果なんだけどね。
スマートフォンの取り組みの遅れは日本のメーカーのスマートフォン端末事業からの撤退を加速させていった。今だから言えるけどGalaxyが善戦していただけでiPhoneとの商品力の差は圧倒的にあったと思う。NECもパナソニックも撤退したしね。もう世界において日本メーカーの存在ほとんどないのが現状だもんね。
ナンバーポータビリティが始まって以降、他社からの契約の取り合いというのが仕事のミッションとなっていったけどiPhoneの投入はその競争を加速させていったと思う。ドコモにしてみれば流出した顧客を取り返さないといけないからね。
モバイルナンバーポータビリティとは?・・・番号そのままで携帯電話の会社を変えることができる制度
そんな中でどうやって買い替えを進めていくかということになるけど、攻撃の狼煙をSoftBank(以下SB)があげていく。
もともとケータイを解約するとき、解約金が3,000円程度だったものが9,500円(税抜)※2014年当時 まで上がっていた。
これは基本料金割引とセットで始まったけど約10,000円の解約金は解約するための抑止にはなるんだよね。
そこでSBは「解約金を負担するから、SBに乗り換えませんか?」ってどんどん攻めてくるわけだ。
そうこうしているうちにauも始めてね。で最終的にドコモも始めちゃったわけ。
買い替えしない理由ってあるんだよね。
面倒くさい
この面倒って人は大変なので今は説得しようなんて思わないけど、当時は必死で口説いていたと思う。でも面倒だなって気持ちはよくわかる。まず携帯電話買い替えしようと思っても待ち時間が長い。(※今はドコモショップは完全予約制なのでほとんど待ち時間はありません。)さらに手続きの時間も長くてね。1日仕事になるお客さんが多くいた。働いてる人たちも絶対にお客さんならいかないって話していたくらい手続きをするのに時間がかかっていたからね。
あと買い替えられない理由として端末残金が残っているということだった。
携帯電話、スマートフォンの高機能化に伴い、端末代金がドンドン上がっていったからね。端末と基本料金の分離化が進んで一時期端末代金が上がったからね。ここでもSBが斬新な販売方法を編み出し、各社が追随するんだけど割賦販売が当時主流だったので他社に乗り換えるときにスマートフォンの端末代金が残っていることが買い替えするときの障壁になっていたわけ。
そこで大型キャッシュバックが始まったわけだ。
ドコモも最初はしてなかったんだけど、まあ現金の力はすごいよね。流出が止まらないわけそうしたらもうガチンコの殴り合いの喧嘩が始まった。
あとはもうとどまるところを知らない。最終的には14万円くらいまでキャッシュバックの金額が上がっていったと思う。これはね。その人ひとりに換算すると2年間でもらう料金を丸々還元するみたいなもんだからね。全然メリットないところまで行っていた。
そのとき思ったことは
「ものを売ってお金を払うっていったい何をしているんだろう」
「こんなこと異常だ」
だって毎日配るためのお金を準備していたんだからね。1人10万円で4人家族乗り換えで40万円キャッシュバックする。即時キャッシュバックなので旅行に行ったり、新生活の準備金の足しにしていた人が多かった。
でも同時に思ったことがある。10万円はやりすぎかもしれない。10人いたら変えたの2人くらいで怪しんでいた人も一定数いた。もしキャッシュバックという点なら2014年3月が一番のピークだった。そのあとから乗り換えに対しての大掛かりなキャンペーンはないし、MVNOの台頭してきたからね。格安スマホね。
もう2度とないだろう。そして今思う。ドコモショップで働いてなかったら間違いなく乗り換えていたね。
それは春商戦で3社はじめてiPhoneを商品としてもった総決戦だった。もう営業力なんて関係ないよね。ただのお金の配りあいだからね。
最後は総務省に止めてもらったんだけどね。本音ではみんなほっとしたと思う。もし続いていたら2年に1回携帯電話の会社を変えることがみんなのイベントになっていただろうからね。
でもそのときかなりの人に声をかけたけど、買い替えしない人の方が圧倒的に多かったということだ。そのキャンペーンが終わってしばらくして聞かれることあったけどね。
いろんな情報は錯綜する。怪しい情報もいっぱいあると思う。ただその中には本物もあるので是非いろいろ調べることをお勧めします。
もうあんな時代は来ないだろうなあ・・・